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【化学物質<ナノマテリアル<マイクロプラスチック<製品】

マイクロプラスチック
近年、マイクロプラスチック(海洋プラスチック)による環境への影響が懸念されています。
これまで、一般的なプラスチック(ポリマー)は安定であり、天然の石と同様に生物体内に蓄積せず、環境中に長期にわたって安定に存在するものとして、通常の化学物質とは異なる安全性の評価が各国で実施されてきました。日本においても、新規のポリマーの場合は通常の毒性試験の代わりに、ポリマーフロースキームで溶解性と安定性の評価を行うことで安全性の確認が行われてきました。ところが、マイクロプラスチックによる環境汚染の懸念から、これまでとは異なるアプローチによる評価が必要になる可能性があります。
 ここで、サイズ(粒子径)の違いを考えると、今回のブログの表題にもある通り、より小さいものから:化学物質(分子サイズ=オングストローム単位)<<ナノマテリアル(ナノメートル10-9m単位)<<<<マイクロプラスチック(通常は5mm以下)<<<<<<<製品に分けることができるかもしれません。さて、この中でどれくらいのサイズが最も人や環境に対して影響が大きいでしょうか?もちろん、構成分子により違いがあると思いますが、様々な視点から考える必要があると思います。
 例えば、化学物質(水中や体内で溶解している場合)による人体への影響では、発がん性につながる遺伝毒性や変異原性、生殖毒性・神経系・免疫系・内分泌系、急性毒性や腐食性/刺激性、生物蓄積性等が代表的な影響でしょうか?
 次にナノマテリアルはそのAOP(Adverse Outcome Pathway:日本語では有害性発現経路・・・日本語にするとさらに分かりにくいでしょうか)が十分に解明されていないケースが多いと思いますが、個人的には一般の化学物質と何かが違う=怖い、でしょうか?
 マイクロプラスチックの場合、人よりも環境生物に対する影響が懸念されています。これは、環境生物が餌と間違えて(もしくは同時に)体内に取り込むことで消化器官や呼吸器官への悪影響を生じることが指摘されています。さらに、マイクロプラスチックは様々な化学物質の媒体(キャリア)として、その表面に付着した状態で長期間かつ長距離移動することで環境汚染が広がる可能性もあるようです。
 化学物質管理の面から考えた場合、サイズの違いにより管理・規制の在り方も変更する必要があるのでしょうか?難しい問題です。一般的に、環境への排出を減らせば影響は少なくなると考えることもできますが、プラスチックのように非常に多岐にわたる用途(素材)として使用され、長期間環境中に残留する物質では対応が困難だと思われます。分解性を有するプラスチックへの代替においては、製品寿命が短くなると同時に用途が限られることから、全てのプラスチックに置き換わることは簡単ではありません。
 最近では、プラスチックに代わり様々な紙製の製品の普及も進んでいるようです。容器や包装材料だけではなく、使い捨てのストローや食器もその一例です。ただし、紙製品を多用することはそのライフサイクルにおいてCO2の排出増加と森林資源への影響も考慮する必要があるかと思います。紙製品のリサイクルにおいては、その工程で様々な化学物質(漂白剤やインク除去剤)が必要であり、攪拌・混合・精製・異物除去に要するエネルギー消費の増大も気になります。
 何が最も持続可能であるか、様々なトレードオフも考慮しつつ、これからの化学物質管理とアプローチを考える必要がありそうです。
化学物質ナノ材料マイクロプラスチック
2023年02月01日 07:08
             
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