ECHAが2027年までにREACH登録ドシエのCompliance checkを追加で20%の物質に実施
ECHAは、6月24日にREACH登録ドシエのCompliance checkを追加で20%の物質についても実施することを公表しました。具体的には、100トン超の物質については2023年までに、1-100トンの物質については2027年までに実施し、これにより従来5%の物質だったのが合計で約30%の物質についてCompliance checkが実施されることになります。欧州REACHでは、2018年3月がphase-in(既存)物質の登録期限であり、ひとまず登録(Registration)については、山を越えたと考えられます。これまでのREACH登録では、まずは登録(Registration)を完了させることが優先であり、REACH登録に必要な登録文書一式(ドシエ)と登録費用を支払えば(Completeness check)、当局の審査なしにREACH登録番号が発行されていました。2018年の登録期限を過ぎたことから、今度は評価(Evaluation)・認可(Authorization)にECHAが注力することになります。
REACH登録ドシエの中には、特に初期に登録された物質の中にはData waving(試験回避)やアセスメントのロジックについて疑問が残るものもあり、これらの物質についてCompliance checkが実施されると、追加の試験や評価のやり直しが指示される可能性があります。また、類縁物質との比較により、特にCMRやPBTと評価された物質があればその類縁物質についてもCompliance checkを受けることになる場合があります。
欧州REACHでは、これまでに約21,000物質を超える登録があるが、今回の追加のCompliance checkにより約2,000物質が審査を受けることになります。
https://echa.europa.eu/-/echa-to-scrutinise-all-reach-registrations-by-2027
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2019年07月10日 05:44